対話型AIで観光案内。満足度の高い旅をすべての観光客に
昨今、WEBサイトに搭載された問合せチャットボットをはじめとする対話型AI/AIチャットボットが大きな注目を集めています。
再配達の受付を行うAIやコンシェルジュの役割を果たすAIなどメディアにも多く取り上げられており、導入が急速に進んでいます。
このAI導入の流れは観光業界でも起きています。
観光業界は、観光地までの交通案内やホテルでの受付などコミュニケーションを通じてサービスを提供する機会が多い業界です。そんな環境業界がコミュニケーションをAIに置き換えることで、単なる人材不足の解消だけでなく観光客の満足度向上に結びつけることができます。
今回は、観光案内を対話型AI/AIチャットボットで行うことで「どのようなサービスを提供することができるのか」、また「どのように観光客の満足度を向上することができるのか」をご紹介します。
ご紹介する事例の中での「対話型AI」は当社が取り扱う対話型AIプラットフォームCognigyを想定しています。Cognigyについて詳しくはコチラをご覧ください。
対話型AIで観光案内を行う方法
観光用WEBサイトにAIチャットボットを搭載する
現在、一般消費者が最も触れる機会が多いAIがWEBサイトのチャットボットではないでしょうか。
近年、リアルからオンラインに注力する企業が増えたこともあり、自治体や企業のWEBサイト、そしてECサイトなどにも問合せ用のチャットボットを搭載する動きが加速しています。
旅行サイトや観光関連のサイトは慣れ親しんだサイトではなく、初めて閲覧するサイトである場合が多くあります。消費者にとって初めて閲覧するサイトは、自分が閲覧したい情報に辿りつくことに苦労したり、また辿りつくことができないかもしれません。
そのような場合「情報に辿りつけない」ということだけで旅行先の選択肢から漏れてしまう可能性があります。
そのような機会損失をなくすためにも、WEBサイトのチャットボットを設置すべきでしょう。
また、WEBサイトのチャットボットでやり取りされた顧客とのデータは重要なマーケティングのデータともなり得ます。
例えば、サイトのどういった箇所が使いにくいのかといった利便性に関するデータだけでなく、どのような観光地が人気なのか、どのような需要があるのかといったWEB解析だけではあぶりだすことが難しい観光需要を把握することができるでしょう。
駅や主要観光地のデジタルサイネージで総合案内
現在、非対面や非接触のサービスが好まれています。
駅や主要観光地に対話型AIを搭載したデジタルサイネージやタブレットを設置すれば、非対面・非接触で観光案内を行うことができます。
駅であれば、主要観光地までのルートや所要時間を案内したり、駅構内の案内など総合案内として、主要観光地であれば別の観光地までのルート案内や観光地の豆知識、近くの飲食店を紹介することで充実した旅をサポートすることができるでしょう。
もちろん、駅や主要観光地以外にもホテルのロビーや客室、飲食店などでも活用することができます。
また、チャットボットの話者としてご当地キャラクターなどを採用すれば、地域やご当地キャラクターの魅力も伝えることができます。
より観光地に愛着を感じてもらいやすくなるかもしれません。
Cognigy導入事例 – 多言語による観光案内を自動化
熊本市の公式観光サイトに、Cognigyによる多言語対応AIチャットボットを導入いただきました。
24時間365日、道先案内や観光案内など観光客の問合せを非接触、非対面で解決することでコロナ禍においても、安全・安心な新たな観光案内を実現します。
観光客のスマホ位置情報に応じた観光案内
AIは特定の場所だけでなく、観光客のスマートフォンにも搭載することができます。
特定のWEBサイトやLINEなどで観光案内を利用できるよう設定すれば、観光客は自分の好きな時に観光案内にアクセスすることができるのです。
さらに、このスマートフォンに搭載したAIチャットボットを利用すれば、観光客一人ひとりの状況や場所に応じた観光案内を提供することが可能です。
スマートフォンのGPS位置情報データを元に、現在地から目的の観光地までの道順や所要時間などを案内することができます。
観光地では「今、自分がどこにいるのか分からない」ということがよくありますが、スマートフォンに搭載した対話型AIを利用すれば現在地を把握せずとも、観光地への案内を受けることができるのです。
例えば、こんな質問をすることができます。
「〇〇城までの行き方は?」
「近くの観光地を教えて」
「10分以内に行けるおすすめのお店を教えて」
「ここから新幹線に乗るまでの道でお土産屋さんはある?」
AIは現在の位置情報と事前に学習された情報を元に、適切な答えを返します。
「何を調べればよいか分からない」「どこに聞けばよいか分からない」といった観光地の不安を払拭し、旅を楽しむことができるため観光客の満足度も高くなるでしょう。
特に観光地でのバスは地域ごとに乗り方が異なったり、路線が複雑なこともあり観光客には難しい場合が多くあります。バスの時刻表を案内するだけでなく、どのバスに乗ればいいか、そしてバス停までの道順などを案内できます。
またこれらの質問は音声やテキストで行うことができるので、外を歩いているときでも移動中の交通機関の中でも操作が可能です。
AIで観光案内のメリット
事業者側のメリット
AIで観光案内を行う事業者側のメリットとして1番にあげられるのは、観光客の旅の利便性が向上する点です。その他にも多くのメリットがあります。
・非接触でサービスを展開することができる
・一人ひとりに合ったサービスを提供することができる
・観光満足度を高め、再度来訪するきっかけをつくる
・属人化しないため、応答品質を均一化できる
・会話データのマーケティングへの活用
観光客側のメリット
観光客側にも多くのメリットが存在します。
・24時間365日対応により、自分の好きな時間にサービスを受けることができる
・多言語対応により、自分の母国語でサービスを受けることができる
・自分が慣れ親しんだチャネルで観光案内を受けられる
・アプリなど新たにダウンロードする必要がない
Cognigyは2021年3月時点で20ヶ国語に対応しています。
多言語に対応しているため、訪日観光客が回復してきたときにも多くの国の観光客にサービスを提供することができます。
また、Cognigyはプラットフォームであり、複数のチャネルをサポートしています。LINEやFacebookメッセンジャーはもちろん、音声通話、WEBサイトに接続することができます。チャネルを限定をしないので、あらゆる人が使用できるサービスを提供できます。
対話型AIプラットフォームCognigyで快適な旅をサポートしましょう
Cognigyは、今回ご紹介したWEBサイトに設置したチャットボット、駅や観光地でのデジタルサイネージ、観光客のスマートフォンから接続したチャットボットを1つのプラットフォーム上で作成、一元管理することができます。
観光地を訪れるあらゆる観光客が快適に旅行することをサポートする観光案内はもちろん、観光地のファンづくりやインバウンドの取り込みにAIチャットボットは欠かせない存在となるでしょう。
AIによる観光案内にご興味のある方は、ぜひご相談ください。