提供会社:TDSE株式会社

提供会社:TDSE株式会社

IVRとは?活用されている場面や導入メリットを解説

企業にとって顧客からの問い合わせに対応することは、顧客満0足度を高めるために欠かせません。
顧客満足度が向上すれば、リピーターが増加して企業のブランドイメージも向上するでしょう。

顧客からの問い合わせに対応するには、オペ―レーターや従業員の人数確保が必要です。
しかし、企業によってはリソースを確保できず、問い合わせに対応しきれていない可能性があり、そのような際に活用したいのがIVRです。

本記事ではIVRについて、種類やメリット、導入時のポイントを解説します。

IVRとは

IVRとは

IVRとはInteractive Voice Responseの略で、自動音声で応答するシステムです。
IVRを導入すると顧客から電話があった際、用件に応じた電話番号に振り分ける、音声ガイダンスで案内する、SMSを送信するなどが自動で行えます。

具体的には次のような流れで進んでいきます。

  1. 顧客からの電話
  2. オープニングメッセ―ジ
  3. 発信電話番号(顧客の電話番号)を確認する
  4. 契約番号などの顧客を特定できる番号の入力を促す
  5. 問い合わせ番号の入力を促す
  6. 入力内容の復唱
  7. 完了

IVRを導入するためにはシナリオの設定が重要

IVRを導入するにはシナリオを設定しておくことが重要です。シナリオの設定とは、顧客から電話があった際にどのような流れで問い合わせに対応するかということです。

例えば、簡単な問い合わせに対しては自動音声で対応する、難しい問い合わせに対してはオペレーターが対応するといったシナリオを設定しておきましょう。

IVRとボイスボットとの違い

IVRのように自動音声対応するシステムとして、AIを実装したボイスボットが挙げられます。

IVRは顧客があらかじめ録音された自動アナウンスに沿ってボタンを押して、問い合わせ内容に応じた回答につなげます。
一方、ボイスボットは顧客の問い合わせ内容に沿ってシナリオを生成して会話を進めていくのが特徴です。

ボイスボットは顧客の問い合わせ内容に沿ったシナリオで会話を進めるため、顧客によっては使い勝手の良さを感じるかもしれません。
しかし、音声認識の精度に課題が残ります。
そのため、顧客が自ら番号を押すIVRよりも認識のずれが発生する可能性が高いでしょう。

IVRの種類

IVRには次の3つの種類があります。

  • オンプレミス型
  • クラウド型
  • ビジュアル型

それぞれの特徴を把握して、自社に応じたIVRを選択しましょう。

オンプレミス型は必要に応じてカスタマイズが可能

オンプレミス型は専用の装置によってシステムを構築して、自社で運用・管理していくIVRです。
オンプレミス型は自社で運用・管理していく必要があるため、大規模な企業で導入される傾向にあります。

オンプレミス型であれば、独自で構築したシステムに対して、必要に応じたカスタマイズを施すことが可能です。

クラウド型はインターネットに接続できる環境であればどこでも使える

自社でシステムを構築するオンプレミス型に対して、IVRサービス提供会社のサーバーを借りて運用するのがクラウド型のIVRです。
クラウド型IVRならインターネットに接続できる環境さえ整っていれば、どこからでも使用可能です。

ビジュアル型はFAQページやチャットボットに誘導しやすい

通常のIVRは自動音声で顧客からの問い合わせに対応します。
一方、ビジュアル型IVRは視覚的メニューで顧客の問い合わせに応じたチャネルへ案内します。
ビジュアル型IVRでは、顧客がFAQページやチャットボットなど、メニューの中から選択可能です。

通常のIVRの場合、顧客が音声アナウンスを聞き漏らしてしまう可能性があります。一方、ビジュアル型IVRであれば聞き漏れのリスクはありません。

IVR導入にかかる費用

IVR導入にかかる費用は、どの種類のIVRを選択するかによって異なります。
一般的にオンプレミス型IVRは自社で大規模なシステムを構築するため、高額となる傾向にあります。
対して、クラウド型IVRはサービスを提供している会社のサーバーを借りるため、システム構築にかかる費用を抑えることが可能です。

ビジュアル型IVRは、IVRを視覚化するためのサイトやアプリの設定が必要です。
そのため、クラウド型IVRよりも費用はかかる傾向にありますが、オンプレミス型よりは費用を抑えられるでしょう。

IVRの導入事例

IVRが導入されている場面はさまざまです。
具体的には次のような業種や場面で導入されています。

  • コールセンター
  • 宅配業者
  • 病院・クリニック
  • 飲食店
  • 災害情報発信

いずれの業種や場面においても、IVRを導入することで夜間や休日も関係なく問い合わせに対応できます。

コールセンター

IVRが活用されている業種を代表するのがコールセンターです。
コールセンターには顧客からのさまざまな問い合わせが集まります。

全ての問い合わせに対してコールセンターのスタッフが対応していてはスタッフが疲弊するのはもちろん、スタッフのパフォーマンスが低下して顧客満足度の低下につながりかねません。

IVRを導入すれば自動音声やメニューによって問い合わせを絞り込めるため、効率的に対応可能です。

宅配業者

宅配業者もIVRが活用されている業種です。一般的に宅配業者は荷物の配達に行って不在だった場合、不在票を投函します。
荷受人は不在票から再配達を依頼しますが、このときにIVRが活用されています。
荷受人はIVRによるアナウンスにしたがって、不在票に記載された番号などを入力することで自動での再配達申し込みが可能です。

病院・クリニック

病院やクリニックには診察予約の連絡だけでなく、ワクチン接種の連絡などもきます。
それらの連絡の中には急いで診察すべき急患の連絡もあるかもしれません。
そこで、IVRを導入することで急な電話かどうかを振り分けることが可能になり、緊急の電話を取り逃してしまうという事態を防げるでしょう。

飲食店

飲食店にかかってくる電話は、営業時間の確認もあれば予約の電話もあります。
繁忙期でさまざまな電話がかかってくると、予約を取りこぼして売上が低下してしまう可能性があります。

IVRを導入すれば顧客の問い合わせに応じてチャネルを振り分けられ、予約の取りこぼしリスクも減少できます。

災害情報発信

地震、台風などの災害が発生した際、電話で安否確認や災害情報を提供するサービスがあります。
緊急時にオペレーターが都度対応していては、電話がつながるまでに時間がかかり、必要な情報が素早く手に入れることができません。

そのため、災害時に利用されるさまざまなサービスは、IVRによって成り立っています。
IVRにより、電話の問い合わせ内容に応じた情報に振り分けることが可能です。

IVRを導入するメリットは顧客にもある

IVRを導入するメリット

IVRを導入するメリットは企業側だけでなく、顧客側にもあります。
顧客がメリットを感じることで、自社に対する顧客満足度の向上が見込めるでしょう。

IVR導入で企業が得られるメリット

IVR導入で企業が得られるメリットは次のとおりです。

  • 業務を効率化できる
  • リソースを削減できる
  • マネジメントがしやすくなる
  • 問い合わせに24時間対応できる
  • 顧客満足度を向上させられる
  • イベントやキャンペーンに集中しやすい

それぞれのメリットを解説していきます。

業務を効率化できる

IVRを導入することで業務の効率化が期待できるでしょう。

顧客からの電話問い合わせの中には、自動音声でも対応できるものもあります。
自動音声でも対応できる簡単な問い合わせに対して、オペレーターや従業員が対応していると、優先度の高い問い合わせに対応できないかもしれません。

IVRを導入すれば簡単な問い合わせに自動音声で対応できるため、優先度の高い問い合わせに対してオペ―レーターや従業員が効率的に対応できます。

リソースを削減できる

IVRによって効率的に業務を進められるようになれば、リソースの削減にもつながります。
例えばIVR導入前は、全ての問い合わせに対応するためにオペレーターや従業員が残業をするケースがあったかもしれません。

しかし、IVRによって効率的に業務を進められれば、従業員の残業を削減できリソースの削減につながります。

マネジメントがしやすくなる

IVR導入時に質問内容や目的に応じたチャネルを設定することで、オペ―レーターや従業員のスキルに応じたマネジメントが可能です。

スキルに応じたマネジメントができるようになれば、オペレーターや従業員の負担軽減につながり、離職率の低下も期待できるでしょう。

問い合わせに24時間対応できる

企業や飲食店には休日や営業時間外であっても問い合わせがきます。
従来のようにオペレーターや従業員が問い合わせ対応している場合、休日や営業時間外の顧客からの問い合わせに対応できません。

しかし、IVRを導入することによって、自動音声で対応可能な問い合わせであれば休日や営業時間に関係なく対応可能です。
IVRによって問い合わせに24時間対応できるようになれば、予約をはじめとした営業時間を起因とする機会損失を防げます。

顧客満足度を向上させられる

IVRを導入することで、顧客はいつ電話しても問い合わせの回答を得ることが可能です。
オペ―レーターや従業員が電話に出るのを待つ必要がなくなり、休日や深夜であっても回答を得られます。
その結果、顧客満足度の向上が期待できます

イベントやキャンペーンに集中しやすい

イベントやキャンペーンを展開すると、顧客からの問い合わせ増加が予想されるでしょう。
そのため、オペ―レーターや従業員では問い合わせに対応しきれなくなってしまいます。
イベントやキャンペーン期間中だけ契約社員を雇用しようとしても、採用費用や教育費用がかかってしまいます。

対してIVRであれば、シナリオをイベントやキャンペーン向けに変更することで問い合わせに対応可能です。
また、すぐに利用できるクラウド型IVRであれば、イベントやキャンペーン期間中だけ導入するといった選択もできます。

IVR導入で顧客が得られるメリット

企業や飲食店がIVRを導入することで顧客に得られるメリットは次のとおりです。

  • 待ち時間がなくなる
  • セキュリティが強化される

待ち時間がなくなる

従来の問い合わせの場合、電話が集中しているとすぐにオペ―レーターや従業員につながらないことがありました。
また、難しい問い合わせ内容の場合、オペ―レーターから別のオペ―レーターに回されることがあり、顧客は電話の向こうで待っている必要がありました。

しかし、企業や飲食店がIVRを導入すれば、顧客は24時間問い合わせが可能になります。
また、企業や飲食店が問い合わせ難易度に応じてマネジメントをしていれば、別のオペ―レーターに回されることも減るでしょう。
その結果、顧客は問い合わせによる待ち時間から解放され、満足度が高まる可能性があります。

セキュリティが強化される

企業や店舗がIVRを導入することで、セキュリティが強化されます。
従来は本人確認などの際に生年月日や電話番号、口座番号などの個人情報をオペ―レーターに伝える必要がありました。

しかし、IVRを導入することで顧客が直接入力するようになるため、オペレーターに個人情報を伝える必要がなくなります。そのため、顧客の個人情報漏えいのリスクが軽減されます。

また、顧客が個人情報をオペ―レーターに伝える必要がないため、聞き間違いのリスクも軽減可能です。

IVRを導入する際のポイント

IVRを導入するポイント

IVRを導入することで、企業だけでなく顧客にもメリットが期待できるでしょう。
しかし、IVR導入によって企業、顧客にメリットをもたらすには次のようなポイントを押さえておくことが大切です。

  • ガイダンスやメニューは簡素にする
  • 問い合わせ内容に応じた担当オペ―レーターを設定する
  • 導入後の見直しを定期的に実施する

ガイダンスやメニューは簡素にする

IVR導入時にはガイダンスや問い合わせ内容に応じたメニュー番号を設定する必要があります。
この際、ガイダンスが長すぎると聞き逃しの原因になりかねません。
さらに、ガイダンスが長いと顧客によっては煩わしさを感じる恐れがあります。

また、メニュー番号が複数用意されていると押し間違いの原因にもなります。
IVRの設定が複雑になってしまうと顧客からの問い合わせが減少してしまうかもしれません。

そのため、ガイダンスやメニューは簡素になるように心掛けましょう。

問い合わせ内容に応じた担当オペ―レーターを設定する

IVRを導入することで簡単な問い合わせ内容であれば自動で対応可能です。
しかし、複雑な内容の問い合わせや難易度が高い問い合わせは、従来のようにオペ―レーターや従業員が対応する必要があります。

そのため、問い合わせ内容に応じた担当オペ―レーターを配置しておきましょう。
IVRで対応しきれず人が対応する問い合わせは難易度が高くなるため、十分なスキルを誇るオペ―レーターを配置することが大切です。

導入後の見直しを定期的に実施する

IVRは導入したら完了ではありません。
運用状況を確認して定期的にガイダンスやオペレーションを見直すようにしましょう。

運用状況以外にも、自社で取り扱っている商品やサービスに変更があった場合は、ガイダンス内容を変更する必要があります。

なお、IVRの中には顧客との通話内容を分析する機能が備わっているシステムもあります。
分析機能を活用することで、どのような状況で通話が切れるのかを調査できるため、シナリオ変更や対応すべき課題が分かりやすくなるでしょう。

 

IVRを活用して問い合わせ業務を効率化

IVRとはInteractive Voice Responseの略で、自動音声によって顧客からの問い合わせに対応する仕組みです。IVRにはオンプレミス型やクラウド型、ビジュアル型といった複数の種類があります。

IVRはコールセンターや宅配業者、病院・クリニックなどさまざまな場面で活用されています。IVRを導入することで、企業は業務を効率化できる、リソースを削減できる、問い合わせに24時間対応できるなどのメリットがあり、顧客も待ち時間の減少といったメリットが得られるでしょう。IVRを導入する際はガイダンスやメニューを簡素化する、導入後の見直しを定期的に実施するといったポイントを押さえておきましょう。

IVRの効果をより引き出すには、IVRだけでなくチャットボットやFAQサイトといった各チャネルへの導線を明確にして連携することが大切です。
TDSE株式会社では対話型AIを設計・開発可能なプラットフォームである「Cognigy」を提供しています。「Cognigy」は短期間で開発が可能な上、技術者でなくとも使用できるため、IVRとチャットボットの連携を検討している方はぜひご相談ください。

Cognigy紹介ページ
資料請求
無料デモ

対話型AIプラットフォームCognigyについて

今まで手が届かなかったサービスをAIがあなたの代わりに実現します。Cognigyのデモや詳細をご希望の方はお気軽にお問い合わせください。



Cognigyの利用シーン

記事はまだありません

次世代のカスタマーサービスを
対話型AIプラットフォームCognigyで体験

今後対話型AIはさまざまな業務の自動化に欠かせない存在となっていきます。
優れた顧客サービスを低コストで実現する、Cognigyをご体験ください。